5月13日(水)に、丹後文化会館で芸術鑑賞を行いました。今年は神風特攻隊をテーマにした演劇「The Winds of God」(シアター青芸)を鑑賞しました。
主人公は現代の若手漫才コンビ〈誠〉と〈金太〉。この二人が交通事故に遭って意識を失い、気が付くとそこは第二次大戦末期の特攻隊基地だった、というのが大まかなストーリーです。しかし単純にタイムスリップしたというわけではなく、二人はなぜか周囲の人に〈岸田中尉〉〈福元少尉〉という別人として扱われます。彼らは零戦で出撃したものの墜落事故により特攻はできなかった人物とされ、〈誠〉と〈金太〉のおかしな言動は事故による記憶の混乱と見なされてしまいます。こうしてわけがわからないままどこかずれた軍隊生活が始まります。当初は逃亡を企んだりもしますが、やがて周りの仲間が次々と出撃していく中で二人の意識に変化が見え始めます。果たして二人の選択は、そして現代に戻ってくることはできるのか。コミカルな場面とシリアスな場面がうまく配置され、とてもおもしろく、なおかつ考えさせられる劇でした。カーテンコールでは役者の方から高校生たちへのエールもいただき、とてもよい芸術鑑賞になりました。
2015年はちょうど終戦後70周年にあたり、そういう意味でも今年鑑賞するのにふさわしい作品だったのではないかと思います。9月には文化祭を開催する予定ですので、演劇を発表する生徒たちには、今回の芸術鑑賞を参考に演技や音響照明の工夫、脚本や設定の練り込みなどをぜひともがんばってもらいたいです。
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